二〇二四年 五月 十日 二十四節気〔 立夏 〕 / 月〔 三日月 〕
布 : 木綿[ 播州 ] 、 古布 [ 大麻 / 江戸 ‐ 明治 ]、苧麻首巻[ 湖東 ]
手縫糸 : 藍染刺し子綿糸、金糸
染 : 本藍 [ 生薬 ・ 藍葉 ]
被写体 / 身長 160 cm
‐ 身衣 ‐
身丈 約 130 cm
帯幅 約 106 cm
裾幅 約 230 cm
紐丈 約 68 cm
‐ 首巻 ‐
縦 約 210 cm
横 約 60 cm
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元は僧侶が身にまとう袈裟(けさ)の要素から着想。衣や布などを一方の肩から他方の脇下へ斜めにかけるように着る身体との関係性が、衣でありながらもどこか布をただ肩にかけて身体でふくらめば成り立つような衣形に惹かれる。以前、同じように着想して袈裟働衣なるものを制作したことがあった。それは一枚の布に襞をよせて折りたためば布にもどる一枚つながりの衣。今回は、上部の密着感と下部の動的な瞬間に負荷がないように布分量を多くとり、下部を包み身体を隠せるように、そして透け感のない番手の木綿を選択してTシャツ一枚で纏えるように手作。着方はどちらかの肩に衣を掛け、人絹( rayon )紐を腰付近に丸く縫った紐通しに入れ結わえるのみ。首から垂らしている苧麻首巻も一緒に結わえても良き印象でした。
上部は大麻布を一捻りして下部と縫い合わせることで、右身と左身で着分ける時に印象が変わります。昨夜、樹木の梢から見た星々の光芒を思いだして金糸を縫い込んだ。とくにどんな星形でもなく昨日の眼を想い。苧麻首巻のかろやかさや経緯の糸が屈曲しているシボ感は、風が水面をゆする質感にも似ていると思えました。日よけにさっと纏い、働衣として古藍袈裟包身衣の対から肩に掛け腰付近で結わえ手拭きとしての実用途も考えられます。久々にたんと時間をかけてのびやかに創作できた一衣。古藍袈裟包身衣と苧麻首巻が合わさってのご提案です。
ご縁がありましたら幸いです。
※ 誠に申し訳ございませんが、諸事情により5月27日〔月〕以降の発送となります。何卒、ご了承下さいませ。