二〇二四年 六月 十三日 芒種〔 二十四節気 〕 / 三日月〔 月 〕

湖麻通草丸絎紐身衣

布 : 絹麻 (経糸 / 亜麻 、緯糸 / 亜麻、絹紡糸 )[ 湖東 ] 、 木綿 [ 播州 ]
手縫糸 : 黒絹紡糸、苧麻撚糸、阿波楮糸

被写体 / 身長 160 cm

前身丈 約 116 cm
後身丈 約 120 cm
身幅  約 72 cm
袖囲  約 40 cm
頭囲  約 58 cm
紐丈  約 170 cm

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山羊小屋付近に生える山紅葉の枝葉が水無月の雨で垂れさがっていて、その山紅葉を支柱に通草(アケビ)の蔓が山紅葉の葉からところどころから頭をのばしていた。風が吹くたびに揺れる通草の蔓の先端が、風鈴みたいで涼しげでもあるし、垂れているのが美しかった。

i a i / 居相 - Earth clothes - Based in mountain village / Japan.「 一日一衣 」

湖東産地の麻布は、独特な空気感で麻繊維がもつ魅力がその手触りに現れている。30~40年前の布は褪せることなくその場所に在り続け僕の目にとまった。麻の雰囲気は、これから迎える梅雨時期こそと想い手を動かす。小幅布を活かすために貫頭衣をつくるように前身頃、後身頃それぞれの中心で縫い合わせる。そのとき、主の手縫い糸を黒色に決めていたので、播州木綿で縁どる。V字の首元だと裾にかけて中心が浮いてきてしまうので、丸首でやわらげた。和服の仕立てのように肩に縫い目がないので、紐で結ぶときにできる襞寄せ次第で微かに和服のかさねのようにもできます。紐の筒は播州木綿で縫いひっくり返して、その中に綿編紐をいれてふくらみをだしている。両側にポケットがあり、裾付近の切れ目が涼やかな印象。前記にあった通草の蔓に着想をえて、経緯の織布のあいだを細やかに縫い込んで糸で模様をつくりました。右袖のみ通草の蔓が垂れているのをそのままに。

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一から生みだす手織り布ではなく、つまりは0から生みだすオリジナルではなく30~40年前の布がもうこの世に在ったからその布に生活を付加することから生まれる美しさがある。内在がろ過された暮らしから、はじめて生まれてくる表現方法、染色、手織りの過程もまごうことない僕の一部ですが、世にうまれて在るのに、目を向けられなくなった物や、誰かにとっては必要とされなくなった物にも何か僕が突き動かされる要素があるのなら自ずの感性を向けていたい。リメイク思想は、創作したオリジナルと同じ、若しくはそれを越えてくる表現に成り得ると感じています。

 

ご縁がありましたら幸いです。

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