草 行
二〇二二年 十月十日 満月
[ 文字は人なり手は人生なり ]
”手”をめぐる四百字 季刊「 銀 花 」を拝読して
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ナイーブな内面がほのみえて、
肉筆文字が照らし出す人と生々しい息づかい。
もしかしても原稿の内容以上に
文字群からなる躍動が、
強く心を共振させているのではないのだろうか。
手書き修正の跡が残る文字。
その定めのない、想いの余剰が、
野をこえやわらかくおさまるさま。
そういうことを「草 行 」で記したい。