二〇二四年 五月 二十三日 二十四節気〔 小満 〕 / 月〔 満月 〕

再構格子木綿十雨身衣

布 : 格子木綿[ 遠州 ] 、 節木綿 [ 遠州 ]、古布木綿[ 昭和初期 ]、大麻繊維[ 野州 ]
手縫糸 : 藍染生糸、苧麻撚糸、金糸
染 : 遠州藍 [ 生薬 ・ 藍葉 ]、柿渋[ 生薬 ・ 柿漆 ]、茶[ 生薬 ・ 茶葉 ]

被写体 / 身長 160 cm

‐ 身衣 ‐

身丈 約 128 cm
身幅  約 58 cm
裾幅  約 98 cm
袖丈  約 33 cm
袖囲 約 44 cm
紐丈  約 130 cm

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元々、昨年夏に制作していた衣服を再構築してみた。原型の写真を撮り忘れてしまったのが悔やまれるが、簡素な半袖V字首の上衣。ふつふつと、この世にすでに在る物象との付き合いかたを考えているその渦中で手を動かした。

i a i / 居相 - Earth clothes - Based in mountain village / Japan.「 一日一衣 」

先ず、前身後身の中心三十㌢ほどを残し脇下付近まで裁断する。裁断したらほつれが生じるので、中心に残した布の両側に、経糸に藍、緯糸に茶ノ木と白藍の双糸で織られた遠州節木綿の残布で縁縫い、その先端には野州麻を折り込んで装飾。格子木綿上衣に身幅があったので細かく襞寄せして遠州節木綿と継ぐ。その際、中心に残した布は一緒に縫い込まないようにして、のちに藍染生糸で手縫い。前身頃と後身頃の襞寄せの違いで真横から眺める時の布の広がりが綺麗です。元は男性の肩幅に合わせて制作していたこともあって、首すじに二ヶ所の襞を寄せて金糸でかがっている。これにより肩甲骨の可動域がよい。また、V字の箇所も開き過ぎて違和感があったのでそれを逆手に、古い浅葱色で染められた木綿を菱形に造形して縫い込む。布が中途半端に余ったので、袖後方の一線に、同じく浅葱古染木綿を意匠として。遠州節木綿は機織り工程の継目の箇所も手仕事の意図しない模様として扱った。手縫いで補強しているので強度は確保しています。また、茶ノ木染と白藍染による色の移り変わりが、日光の当たりで違うのも楽しんで頂けましたら。

ご縁がありましたら幸いです。

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