二〇二四年 十二月 四日 小雪〔 二十四節気 〕 / 三日月〔 月 〕
布 : 〔 手織真綿垂襞包首巻 〕手織真綿(絹)[ 丹後 ] 、 毛 × 綿 [ 泉州 ]、有機栽培中綿[ 茨木 ]/ 〔 志那緞子垂襞包首巻 〕 志那緞子(絹)[ 古布 / 中国東部 ] 、 毛 × 綿 [ 泉州 ]、有機栽培中綿[ 茨木 ]
手織真綿垂襞包首巻
丈 約 190 cm
幅 約 12 cm
志那緞子垂襞包首巻
丈 約 188 cm
幅 約 17 cm
¥ 28,000 + tax
個展でも全て一点物で布 × 布の相互作用をはかって様々な組み合わせの首巻を制作した i a i の定番の形を今回は二点合わせてご紹介致します。
黒首巻は、丹波篠山で出会った中国の志那緞子“しなどんす”(江戸期の物らしいが曖昧だったので今回は表記していません)に茨城で製造された有機栽培中綿を入れ、夜空に星が配置されるように曖昧な間隔で絹糸を刺すことで中綿がずれないように。緞子とは、中国宋代に広まった絹織物で黒光った布面はやわらかで美しく、実際の質量はないのに重厚感を感じる中国のシルク。ミミの素色部分と黒地の色彩が美しかったので縫いしろを第一関節の1/5ほどで縫い合わせ、二重でミシンを走らせる。泉州産地のかろやかで光をとおす伸縮布は、志那緞子にとおして垂らしておいたり、首にまたげて両方を垂らしこみお手持ちの紐や身衣に付属している紐で一緒に結わえたりすると身体と密着して暖かで、布を首または肩に添わせてやると布と布が引っかかって形は保たれるのでその時々の心持で、様々な印象をおたのしみ下さい。垂布の下部は肌色絹糸から緩やかに漆黒絹糸へ移行しています。
白首巻は丹後産地から経糸 / 練絹、緯糸 / 真綿で布の表情がゆたかに温かな気配を含んでいるのは、手織りの際にはらむ空気色と織り手の息づかいからだろうと思わずにはいられない。素色や生成り色の主体を際立たせるために手縫い糸はすべて漆黒絹糸を縫い付ける。僧侶の纏う” 袈裟 ” が着想にあり布を巻くという衣になる前の源流を感じとれるあたりからも、そして何より個展で使用した布の端裂を最後まで使いきれる創作物としてうまれた首巻。老若男女、または身体の個体差問わず纏えるのが包首巻の良さであります。
志那緞子垂襞包首巻は最後の端裂で一点物、手織真綿垂襞包首巻は二点まで受け付けます。ご注文の際に備考欄に制作物の名前をご記入下さい。
ご縁がありましたら幸いです。