二〇二三年 六月 二十八日 

茶藍雨絣上衣

布 : 甘撚木綿 [ 遠州 ]
手縫糸 : 茶藍甘撚木綿残糸 [ 遠州 ]、太生糸[ 丹後 ]
染 : 遠州藍 [ 生薬 ・ 藍葉 ] 、茶ノ木 [ 生薬 ・ 茶葉 ]、柿渋 [ 生薬 ・ 柿蔕、柿漆 ]

身長 175 cm [ 男性 ]
前身丈 約 65 cm
後身丈  約 68 cm
身幅  約 67 cm

肩幅 約 55 cm
袖丈  約 34 cm
袖囲  約 48 cm

¥ 24,000 + tax

先藍染めを中心としている遠州染織から二種の甘撚綿布を使用した。一つ目は、茶ノ木で染色した糸と藍で染色した糸を二本で甘く撚ったものと藍の濃淡をそれぞれ組み合わせて甘撚りしたもの。二つ目は、柿渋の経糸に茶ノ木と藍で染色した糸をそれぞれ緯糸でうちこみ構成されたもの。先染め特有の布の存在感が漣んで厚みはあるけど涼しい仕上がりになっている。「先染め」は綛糸の状態で丹念に染色を積み重ねその一本一本の糸の持つ色や風合いを生かしながら縞柄や変わり織りなどで織りに変化を持たせ生地として生まれ変わらせていく技法の一つ。機織り工場の直ぐ横に生命の匂いを感じる藍甕が数十個整然と並び、綛糸を浸ませる出番を待っている。注いで生命を絶やさないように繋いでいるから色の濃度が濃い。僕が畑で育て、発酵灰汁藍建てを拵えた淡藍もとても美しい青を与えてくれるが、やはり威厳のある濃度も眼が触れると高鳴るものがある。自身の純度でできること、潔く人にゆだねること、その表現のめりはりが今の心の真ん中に心地好い。

i a i / 居相 - Earth clothes - Based in mountain village / Japan.「 一日一衣 」

主体に茶藍甘撚綿布を使用し、首元の交差する意匠に柿渋茶藍甘撚綿布を使用。同じ環境で小幅で織られた布はどこか一貫性があり馴染んだ。簡素に貫頭衣のようなものというものではなく、肩で切り替え、胸部にむけて両側にタックをいれることで衣の身幅がありながらも布の落ち方がいい。小幅の布を合わせているので中心を手縫いで仕上げています。裾部は切りっぱなしですがほつれないようにミシンステッチを二度。袖囲に肌との余白がたくさんあるので通気性がよく風が通る。そして肘を越えた半袖が好みな僕の体感が大きく含まれています。袖淵の赤線は小幅布のミミをそのまま使用したもの。刺繍のようでそのまま残しました。男性着用の写真ですが、女性が着たらまた違った雰囲気で楽しめます。お写真が欲しい方がいらしたらご連絡下さいませ。

ご縁がありましたら幸いです。

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