歳月をたくわえた ” 味 “を感覚する時に
着古してもなお、この衣を愛してやまないという感情が湧きこぼれる。
誰もが同感できるものではないが、ご自身にとっての心の安息、もう一つの皮膚なる存在。
そのように存在する衣に、私の意識を向けなければならないという内外の衝動がてきれきと光り起こった。
まあたらしい衣をつくることではなく、在るものを生かすという選択肢。
地球資源という諸々の課題に対しての真面目な着眼をもちえつつ、単に持続可能という観点だけではなく、生かすという過程においては、心に沁みとおるほどの交歓を体現して、手をつかった やさしみのある着方の表現をふやすこと。
百にんいれば 百のからだと
個々の生活と情緒がある
そのあらゆる ” かけら ” に私の手が燦然としだけて、再び生きることをはじめる衣の提案。
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時世に広まるリメイクという言葉を、私なりに変換したのが「百 ( もも)」です。生活するなかで、想い入れはあるのだけれど着なくなったもの、着れなくなったものをどうぞ作り変えてみてはいかがでしょうか。
合わせて、i a i の衣の修繕、染め直しも承っております。染め直しに関しましては季節染色であるため、ご希望に添うことのできないこともあるかと思いますが、まずはお気軽にご相談下さいませ。