二〇一五 - 二〇二五 / 肖 像 写 真
土地に身をゆだねながら、
衣を生みだす手のゆきどころをさだめてきました。
風土から発せられるものを
隈々に感知していたいと願いながらの衣仕事によって、
住居よりも身近な環境である衣服に
その風景を縫い込んでいるその途上にいます。
人のもつ固有性の雰囲気は、
場所の風土と情緒が組み合わさって
空間に溢れでていると感じます。
住まいそのものが、その人に似つかわしいことに
居心地のよさを感じるように、
風景の雰囲気が身体に入り込んでいる人に
美を感じずにはいられません。